2018年7月11日~2018年8月10日締切分

特選1
民宿の庭広々と水着干す  阪野雅晴

大変あっさりとした句で色々と言っていないことが良いのです。作者が意識したかどうかは別として、 そのために民宿の庭の広々とした感じが良く伝わって来ます。さぞかし水着も早く乾くことでしょう。

特選2
どこにかは水音のして避暑ホテル  山崎圭子

これも水音と避暑ホテルしか言っていないので良いです。すっきりした俳句、 つまり省略の効いた俳句を作るようにして欲しいです。その好例です。どこにかは、 という上五も句に広がりを持たせています。

特選3
大きく手打って入るや踊の輪  糸賀千代

踊の句はすでに多くありますが、この句もまた不要なことを言わずに、 大きく手を打って入る、ということしか言っていないことが好もしいです。 このことだけで、踊りに加わる人の喜びや踊のリズム感まで分かります。

入選1
【16】お花畑ふと見上ぐれば遭難碑  中島 葵

入選2
【57】辻回し鉾の車輪は回らざる  中野勝彦

入選3
【68】神職の木沓砂踏み海開(---砂来て?-) 前川 勝

入選4
【84】横たはる家島に天高きかな  広田祝世

入選5
【91】花野過ぎガレ場を過ぎて又花野  小林恕水

【25】退院の決まりし母に虹立ちぬ  平松文子

【36】反戦に反骨に生き生身魂  竹内万希子

【52】竹林を眺めの旗亭夏料理  篠原かつら

【56】魂迎へたるより独り言多き  村手圭子

【87】大文字待つひとときを「いもぼう」に  前田野生子

【89】突然の恋の予感やお花畠  大久保佐貴玖

【90】滝飛沫浴ぶる女のなほ去らず  武田順子

【95】パンドラの箱ふと思ふ落し文  中島 葵

【106】寄り添ひもして燈籠の流れゆく  足立 恵

     (燈籠の寄り添ひもして----)

【108】高らかにマルセイエーズ巴里祭  斎藤利明

【112】髭の先まで欠けてゐず蝉の殻  平田冬か

    次回も誌友の皆さんからの投句をお待ちしています。