2026年3月16日~2026年4月15日締切分
森田 純一郎選(新ウェブ句会より)
特選 三句
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44
一句碑を前に動かぬ春日傘
糸賀千代
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56
蜆掻く音に目覚むる湖畔宿
平田冬か
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80
コート脱ぐ誓子療養せし浜に
木村由希子
秀逸 五句
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6
欄干に凭るるや蝶まつはり来
斎藤利明
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29
飛翔する如くに咲きし辛夷かな
前田野生子
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77
ゆるやかに鯉の戯る花筏
西岡たか代
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89
公園の向かひは床屋花の昼
森田教子
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99
花疲れ迷路の如き谷中墓地
古谷多賀子
特選 三句
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特選1
一句碑を前に動かぬ春日傘
糸賀千代
誰の句碑でしょうか、作者が敬愛する俳人の句碑を前にじっと佇んでいるのでしょう。思い出に浸っているのか、 句碑の句と字を改めて深く鑑賞しているのか、作者の気持ちが伝わって来ます。また、猛暑に差す日傘ではなく、春日傘であることにも納得出来る句です。
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特選2
蜆掻く音に目覚むる湖畔宿
平田冬か
宍道湖畔の旅館だと想像します。朝早くから蜆漁に出た舟が鋤簾で湖底の蜆を掻いている音に目覚めたのでしょう。ネットで調べると、宍道湖の蜆漁は指定の籠2杯分・90〜100㎏程度で、朝の6〜9時までと厳しく決められているそうです。松江の春の早朝の光景を思います。
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特選3
コート脱ぐ誓子療養せし浜に
木村由希子
昭和の4Sの一人として知られる山口誓子は、大阪住友合資会社に就職しましたが、学生時代からの胸部疾患治療のため、四日市市富田で療養したそうです。おそらく作者は、まだ寒さの残る頃に、その辺りの浜を歩いていて、汗ばんで来てコートを脱いだのでしょう。
秀逸 五句
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秀逸1
【6】
欄干に凭るるや蝶まつはり来
斎藤利明
春の気怠さを感じさせる句です。何となく疲れを覚えて橋の欄干に凭れて休む作者に蝶がまとわりつい ていたのでしょう。愛らしい蝶に対して少し煩わしさを感じる句として鑑賞しました。
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秀逸2
【29】
飛翔する如くに咲きし辛夷かな
前田野生子
今は朴はありませんが、かつらぎ発行所の庭にある辛夷は他の花に先駆けて一番に咲きます。白く空に舞い立つように咲く花は、この句の通り飛翔する如くという表現がぴったりです。
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秀逸3
【77】
ゆるやかに鯉の戯る花筏
西岡たか代
水面に散った花びらが連なりあっている花筏に鯉が戯れているように作者は感じたのでしょう。冬の間じっとしていた鯉たちが動き出した水を「ゆるやかに」と詠んで春らしさを伝えています。
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秀逸4
【89】
公園の向かひは床屋花の昼
森田教子
住宅地の中の公園だと思います。桜の咲く公園の向かいに理髪店があるのんびりとした光景が目に浮かびます。「かつらぎ」の先人、吉田汀白の代表句「遠き灯は親し床屋になりたしや」を思いました。
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秀逸5
【99】
花疲れ迷路の如き谷中墓地
古谷多賀子
東京日暮里の谷中墓地は、10万平方mを超える広大な敷地の中に、長谷川一夫、横山大観、鳩山一郎などの著名人の墓があり、迷路のようだそうです。墓地を探して花疲れを覚えたのでしょう。
入選
入 選 句
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【8】
たんぽぽの絮の球体まだ欠けず
村手圭子
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【18】
ひこばえに添木をしたる禅寺かな
広田祝世
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【22】
ビル街の太陽鈍き霾ぐもり
西岡たか代
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【23】
舞子浜砲台跡に春惜む
阿部由希子
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【26】
国生みの島の稜線春霞
荻野隆子
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【31】
独りには余るパン焼く春の朝
大久保佐貴玖
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【37】
燕の巣厄除け札のすぐ傍に
黒岩恵津子
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【48】
小流れの曲がりに沿うて花筏
清水洋子
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【54】
海低し春潮覗く遊歩かな
阿部由希子
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【64】
蕨狩り鹿の足跡あるなぞへ
糸賀千代
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【66】
均されし広きグランド風光る
田島かよ
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【81】
豆の花絡むことなく風通す
田島かよ
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【83】
黄の花の多きこの庭蝶々も黄
宮原昭子
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【85】
玉砂利に揃ふ沓音うららけし
吉浦 増
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【87】
若き日の句帳を繰りて春惜む
古谷多賀子
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【97】
霊園の静寂破り雉啼けり
中島 葵
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【101】
ペケレット湖畔路狭め水芭蕉
古谷彰宏
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【111】
聞き役の姉の欠伸や桜餅
糸賀千代
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【112】
差入れのみむろ最中に春惜む
田島かよ
入選
佳 作 句
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【16】
水尾重ね笛をかさねて鳰の恋
山崎圭子
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【60】
ヘルパー席あるクラス会昭和の日
黒岩恵津子
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【78】
運針の針目乱るる春愁ひ
安田純子
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【104】
偕老の言葉少なく花に酌む
(・・・・・・・・・汲む)高橋宣子
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【106】
花御堂その明るさに御寺訪ふ
武田順子
純一郎吟
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【93】
ピッコロの音に誘はれ花の園
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【108】
走る蟻まだ追ひ掛くる視力あり
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【110】
惜春や日本文化の端にをり
