毎月月末締切のインターネット句会の選句結果を発表する頁です。

かつらぎ副主宰の平田冬か先生、村手圭子先生のお二人の交代で
選句をして頂きます。

特選3句、入選5句、次点句も加えて、毎月15日を目処に発表します。

俳句は初めての方、まだ結社に属しておられない方も、かつらぎの写生句
(心にひびく写生)に触れて頂けましたら幸いです。

2019年8月1日~2019年8月31日締切分


= 平田 冬か 選 =

特選3句

【042】付け睫毛して帰省子のよそよそし   糸賀 千代

都会に出た娘が付け睫毛をして帰ってきた。なんだか別人のようで親しめない。そんな親の戸惑いを思う。

【005】帰省して無為の一日過ごしけり   中島 正幸

あれこれ目的を持って帰省するのもよいが、実家に帰ってぼーっと何もしないで無為の日を過ごすのもいい。

【134】鷹渡る補陀落僧の発ちし海   小林 恕水

南海の果ての観音の浄土をめざし補陀落渡海の僧が舟を出した海を鷹が同じように南を目指して渡ってゆくのだ。

入選5句

【117】わが詩嚢膨らめ夕焼け褪めぬうち(添削あり)村手圭子

あまりの夕焼けの美しさに詩嚢が膨らむ思いだ。

【021】宿の灯のぽつぽつ点り夕河鹿    中島 幸子

河鹿が棲めるような清流沿いの湯宿だろうか。夕べは河鹿が特によく鳴く。

【034】鳥ならずとも唄ひたき花野かな   黒岩恵津子

秋の草花が咲き乱れている野を歩くのは楽しい。それを「唄ひたき」と具体的に詠んだ。

【029】大きいぞ闘龍灘の落ち鮎は     田島 竹四

闘龍灘のような激流に揉まれて下る鮎は元気で大きいに違いない。

【090】穂孕みの田水しっかり満たしけり  小西 俊主

稲つくりは、孕む頃の管理が難しい。十分な水を田に満たすことがカギなのだろう。


そのほか好きな句

【010】軍装の写真ばかりの魂祭       山下みつぐ

【011】舷にたたら踏みゐる荒鵜かな     篠原かつら

【013】降り立ちしホームに群るる赤蜻蛉   太田 明

【030】虫すだく星と交信かも知れず     小林 恕水

【033】朝顔の数をかぞへて出勤す      西尾 青雨

【075】大の字の芝生に仰ぐ鰯雲       太田 明

【093】勿忘草牧裾めぐる小流れに(添削あり)安藤 悠木

【098】蓑虫のこれ錦木の鎧とは       村手 圭子

【101】落ち蝉の掃かんとすれば飛びたてり  迫山 悦子



(次回9月30日締切分は、10月中旬に村手圭子選として発表します。)