毎月月末締切のインターネット句会の選句結果を発表する頁です。

かつらぎ副主宰の平田冬か先生、村手圭子先生のお二人の交代で
選句をして頂きます。

特選3句、入選5句、次点句も加えて、毎月15日を目処に発表します。

俳句は初めての方、まだ結社に属しておられない方も、かつらぎの写生句
(心にひびく写生)に触れて頂けましたら幸いです。

2021年8月1日~2021年8月31日締切分


= 平田 冬か 選 =

特選3句

【048】見得を切る場をやり直す村芝居   小林 恕水

村芝居だからの面白さがある。見せ場の科白を間違えたのかも知れない。 所作をちょっと間違えたのかも知れない。とにかくやり直す本人は大真面目。 それゆえに爆笑を誘う。

【157】丹念に磨る墨の香に涼新た     山崎 圭子

「丹念に」は心を込めて丁寧にと言う意味だろう。墨の香は心を落ち着かせる。 「涼新た」という心持にぴったりだ。

【059】鉛筆の芯を尖らせ涼新た      糸賀 千代

研ぎに研いで芯を尖らせた鉛筆が机上に並んでいる。何か書き物をする 用意かもしれないがこれから書くぞーと言う気分が「涼新た」に重なる。

入選5句

【063】みそぎ場の風にとんぼう翅たたむ   村手 圭子

翅をたたむのはたぶん精霊とんぼだろう。みそぎ場の風に吹かれて来た とんぼが居ずまいを正すように羽をたたんだのだ。

【074】ケーブルを降るる一歩に涼新た    角山 隆英

 生駒山などのケーブルを思った。下界と比べ温度が低いので いち早く新涼を覚える。ケーブルを降りたその一歩に新涼を感じたのだ。

【121】嬰児とおなじ前掛け地蔵盆      森 佳月

 地蔵盆が近づくと前掛けを新調してお掛けする。それが地蔵盆に集う 嬰児の一人と同じ柄だった。嬰児のおばあちゃんが寄進した前掛けなら そんなこともありそう。

【146】ラベンダー色に昏れゆく湖涼し    稲垣 美知子 

 湖がラベンダーの色に昏れていくなんてとても素敵。どこの湖だろう。 旅ごころを誘われた。

【169】手花火や照らされ並ぶ膝小僧     和田 いさむ

兄弟たちの膝小僧だろうか。思い思いの手花火を楽しんでいる。 線香花火でなくもう少し華やかな手花火を思った。



その他好きな作品

【043】雑草に沈む野仏赤とんぼ      高島 ルナ

【044】さざ波を立てて寄せくる風は秋   中内 ひろこ

【128】さなくとも胴太木曾の馬肥ゆる   長谷阪 節子

【142】さるをがせ幽霊をふと思ひけり   中島 葵

【159】蛸壺に供華溢れしめ月を待つ    黒岩 恵津子

【161】退屈のゆゑか蓑虫外覗く      小林 恕水

【185】一つ老い一つ身軽に白木槿     木村 能天気



(次回9月30日締切分は、10月中旬村手圭子選として発表します。)