毎月月末締切のインターネット句会の選句結果を発表する頁です。

かつらぎ副主宰の平田冬か先生、村手圭子先生のお二人の交代で
選句をして頂きます。

特選3句、入選5句、次点句も加えて、毎月15日を目処に発表します。

俳句は初めての方、まだ結社に属しておられない方も、かつらぎの写生句
(心にひびく写生)に触れて頂けましたら幸いです。

2021年12月1日~2021年12月31日締切分


= 平田 冬か 選 =

特選3句

【070】絵馬揺らす風に薫りや梅早し     黒岩恵津子

天神さんの境内に掛けてある祈願絵馬が風にカタコト鳴っている。 絵馬を揺らすその風にふと梅が薫ったのだ。もう梅が咲いていると気づいた。

【006】家族みな楽器持ちよる暖炉の間    広田 祝世

暖炉の間がある洋館だろう。そこに住む音楽好きの一家を想像した。 それぞれ違った楽器を持ち寄って音楽を楽しむ幸福な一家を思った。

【033】世とつなぐスマホを座右に冬籠    清水 洋子

電話だけでなくインターネットも覗けるスマホ。スマホさえあれば 世の中と繋がれるそんな冬籠。世と隔絶したような昔の冬籠りと違う。

入選5句

【001】コード踏みコード跨ぎて冬籠     村手 圭子

一間に籠っての冬籠。炬燵のコードを始めその他仕事のための電気コード が部屋を走っている。席を立つたびにコードを踏んでしまったり跨いだりするのも頷ける。

【046】煤はらひ村人集う無人駅       高島 ルナ

 駅の煤払いはその鉄道会社の役目かもしれないが、地元の駅を愛する村人 の有志が集って煤払いをしているのだ。

【049】膝小僧とて一役よ注連作        山崎 圭子

 注連縄を綯うのには手先だけでは間に合わず足先も使うが膝小僧はどういう 場面で使うのだろう。綯い目を押さえるのだろうか。

【067】奥能登の闇を切り裂く鰤起し      龍野ひろし

鰤起こしは鰤の豊漁の兆しとして喜ばれる雷だ。場所柄として 付きすぎの感もあるが中七に臨場感がある。

【127】海からの朝日眩しき初電車       清水 洋子

海沿いを走る電車に新年早々乗った。初参りかも知れない。 初旅かも知れない。いづれにせよ海からの朝日の眩しさに行く末の明るさを感じさせる。



その他好きな句

【017】枯芝は生きていますと禁止札     篠原かつら

【068】歌碑訪うて業平橋に年惜しむ     糸賀 千代

【075】虎に見え猫にも見ゆる年賀状     太田 明

【076】参道を逸れしばかりに草虱      壁谷 幸昌

【098】冬紅葉沈みて深き手水鉢       冨士原博美

【135】降りて来よこの日溜りへ寒雀     太田 明

【171】平らとはなつてしまひし古巣かな   村手 圭子

【178】隧道に風のはこびし散紅葉      中内ひろこ



(次回1月31日締切分は、2月中旬村手圭子選として発表します。)