毎月月末締切のインターネット句会の選句結果を発表する頁です。

かつらぎ副主宰の平田冬か先生、村手圭子先生のお二人の交代で
選句をして頂きます。

特選3句、入選5句、次点句も加えて、毎月15日を目処に発表します。

俳句は初めての方、まだ結社に属しておられない方も、かつらぎの写生句
(心にひびく写生)に触れて頂けましたら幸いです。

2019年5月1日~2019年5月31日締切分


= 村手 圭子 選 =

特選3句

【035】池は今おはじき最中水馬     壁谷 幸昌

水馬が跳ねる様子をおはじきと詠まれた。勢いの良さが 伝わる。

【055】横断歩道顔上げ渡る鹿の子かな  森 佳月

年老いた鹿は、ややうつむき加減で横断歩道を渡る。 奈良の鹿は慣れているのだろう。一方、鹿の子はしっかり前を 向いて、緊張気味に渡っているように見える。

【116】後ろには樹海の迫る荘に避暑   黒岩 恵津子

樹海からのなんとも涼しい風が吹き抜けるそんな避暑の荘です。

入選5句

【038】農大の畑もキャンパス麦の秋    平田 冬か

農大は広く、麦の熟れている畑もキャンパスである。

【040】箱庭に釣り人を置き亀を置く    糸賀 千代

林泉もあるような箱庭。そこに釣り人を置き、亀も置いたと う。ぶっきらぼうな詠み方が楽しい。

【061】掛香のしてあり能の衣裳展     広田 祝世

厳かなお能の衣裳展。掛香に目を止められた。さすが 能の衣裳展。

【088】物音へ一斉に向く袋角       近藤 八重子

鹿が袋角になるころの、何かけだるい感じが伝わる。 何するともなく、物音に一斉に振り向く物憂い鹿だろう。

【103】ありつたけ菖蒲浸せし仕舞風呂   山下 えつこ

ありったけという表現が、ストレートで好きです。そんな仕舞 風呂ならありがたいだろうな。


他にも好きな句たくさんありました。

【091】木隠れの小屋も瀟洒や薔薇の苑     黒岩 恵津子

【115】見つむれば眩暈覚ゆる赤き薔薇     龍野 ひろし

【066】尺蠖の生れし一歩に尺を取る      平田 冬か

【124】子雀の転げさうなる鬼瓦        中野 勝彦

【130】白山の飛白となりて更衣        池嶋 大貴

【141】爪立ちて仰ぐ子のをり滝の前      小林 恕水

【136】垂直に水面を目差す蝌蚪速し      井野 裕美

【036】棟低き奈良の町家の青簾        後藤 允孝

【105】またしても虚空掴むや団扇撒き     斎藤 利明



(次回6月30日締切分は、7月中旬に平田冬か選として発表します。)